coffeebreak15’s blog

今までの経験や学んだことなど、思ったことを書いていき残したいと思います。

子育てと大学進学:親御さんへお伝えしたいこと

1.はじめに
 田舎で数千人の従業員がいる企業の人事部管理職
をしています。
 妻とともに子供2人を大学へ進学させて、
一段落ついた50代です。

 

 人事部ということもあり、会社内を巡回している
といろいろな人からこの時期相談を受けます。
 まあ、一番多いのが「子どもの進路」ですよね。

 そこで、田舎者の子育てについて、実際に

体験したことを含めて、いくつか書きたいと

思います。

 

 あくまで田舎者の話であり、子どもの成績も
ごく普通の方を対象に書いています。

 ご参考にどうぞ。

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田舎

 


2.子育て中の親御さんへ
 金金金のお金を沢山使って、塾に通わせたり
参考書を買いこんで勉強させることができる
金銭的な余裕があっても
「高校生として、人として」
大事なことを学ばせないと社会に出て苦労します

 金銭的な出資を抑えて、子どもに効率的な
勉強方法を実践させる。それは、高度化する
社会においての「仕事の進め方」と同じです。
(会社も金ばかり使っていたら、利益が無くなり
ますよね。

 お金に勝るのが「人間の知恵」です)

 

 勉強を効率的に進めるためにはどうしたら
いいのか、人脈を駆使して専門知識を借りる、
壁にぶちあったら親友に相談できる、などなど
重要なことを高校生活で学びます。

 そのため、塾に任せきりになると自分の頭で
考えず、人任せ、金任せの頭になりかねません
ので、「自分の頭で深く考える子」
育ててください。


 そして、その考えがまともかどうか
話し合える沢山の「親友」がいる子
育ててください。

 誤った道に進もうとしたら、「親友」が
本気で叱ってくれる。
 本気で向き合ってくれる「親友」が沢山
いるかどうかで今後の不確かな社会を上手に
生きていけるかどうかが決まると思います。

 上手に生きていくためには、自分より優秀な
友達と仲良くなるという習慣を身につけさせる
ことです。
 「優秀」とは、尊敬できるという意味です。

 遊んでばかりいるような友達や、金遣いの
荒い友達、犯罪まがいなことを平気にする友達
など、絶対に近づけないことです。


 だから、友達は家に連れてこさせて、親自身
が確認するのです。
 子ども任せでは、親の愛情不足です。

 特に高校卒業ぐらいまでは、子どもの
友達管理をしっかりして下さい。
スマホなどでつながってしまうことが
ありますから。子供が知らない間に
犯罪者に引き込まれてしまいますよ。


 私が心配なのは、子どもに勉強ばかりさせて
「将来の夢が無い」「大学合格で完全燃焼」など


「大学はただの人生の通過点のひとつである」


ことを理解していない子です。

 そういう子は、社会に出ることを怖がります。

 

 大学受験はあくまで「人生のひとつの節目」
過ぎないので、その先の将来展望をキチンと
子供に描かせてください。

 その子がしっかりとした将来展望を持っている
のなら、三流大学へ行かせる必要も無いです。
 例えば、会社を起業して将来は社長になり
たいのなら、別に中学卒業で十分です。
あとは、どれだけ豊富な人脈を持てるかです。

 弁護士や医者、議員など豊富な人脈があれば、
専門知識はその方々の知恵を借りればいいだけ
ですから。
 その分、人格者でないと良い人材は集まり
ませんよ。
 部下には、エリートを従えないと会社は
回りませんから。
 この人のもとで働きたい、と思えるほどの
「人格者」に育てることです。
(例:松下幸之助、現パナソニックの創業者)


3.東京中心のネット情報に掻きまわされない
 こと

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田舎と都会は事情が違う

 

 勉強方法しかり、大学情報しかり、ネット情報
のほとんどは東京の事情です。

 天気予報と同じで、東京の天気を予報されても
田舎の人には関係ないのと同じ。

 東京など大都市は、私立大学でも良いので
しょうが、田舎はハッキリ言ってまともな
私立大学などありません。
 だから、国公立大学に進学するのです。

 田舎の大企業へ就職するのに、三流大学卒なら
まず内定が出ません。だから、旧帝国大学
早慶、地元一の国公立大学へ進学するのです。
 また、役所などの公務員も地元一の国公立が
有利なのは卒業生が多数就職しているからです。

 勉強方法も大都市とは違います
 有名な私立高校の進学校は大都市に沢山あり
ますが、私たち田舎は、公立学校が
トップクラスにありますよね。

 東京や大阪の私立高校生の受験勉強を真似
しても高校生活と相いれません。
授業の進度や内容も違います。

 大都市の私立の進学校は、わかりやすく言えば
大学受験予備校です。
東大・京大・早稲田・慶應・一橋・東工大などの
超一流大学へ進学させるための予備校です。

 田舎の公立学校とは、全くと言っていいほど
高校生活が違います。

 田舎者が田舎の大企業へ就職するのに、東大・
京大・早稲田・慶應・一橋・東工大のような
一流大学へ進学する必要はありません。
偏差値が70を超えていますよ。
受験生全体の上位2%です。
 関東関西の一流私立進学校の受験生で定員は
埋まります(笑)


 だから、地方の旧帝国大学などを狙うのです。

 

4.大学進学の目安
 田舎と大都市は大学進学の事情が違うので、
子どもを田舎にとどめたいのなら地元一の
国公立を目指せば十分です(第一志望として)
(難易度高いですけど)。

 

 成績が優秀ならば、旧帝国大学の東大京大以外
を狙うのが「夢」。(いわゆる地帝)

 

 旧帝国大学卒なら、田舎では「神」扱いです。

 

 地元一の国公立なら、「天才」扱いです。

 

 田舎の私立大学を卒業しても、まず田舎の
大企業へは就職できませんよ。そもそも偏差値
が60も無いですし、今や私立大学は
「推薦で行くところ」と認識されています。

 だから、東京の日東駒専や関西の産近甲龍など
偏差値50台の私立大学など高いお金を払って
行く必要もないのです。地元に帰ってきても
田舎者はその大学名を知らないですよ。
(田舎の大企業へは就職できませんし、
 田舎の中小企業社長はその名を知りません)

 

 また、上智・東京理科・MARCHや関関同立
田舎の大企業の人事部なら
わかりますが、それ以外の従業員は微妙ですから
ね。(田舎の中小企業社長は知りません)

田舎では知名度が低いし、東京で就職するに
しても上にいる 
たんこぶ(東大・一橋・東工大早慶)の存在
が大きすぎるので、自分の行きたい大企業へ
行けるか微妙ですよ。
(入社できても底辺扱いです。要するに
捨て駒です。そこから這い上がるだけの根性が
子供にありますか?)

鶏口となるも牛後となるなかれ

 

田舎者に知名度の低い大都市の大学への進学や、
田舎の私立大学への進学は、
親のお金の無駄遣いです。

 

子供と「将来何になりたいのか」をまずしっかり
話し合いましょう。