coffeebreak15’s blog

今までの経験や学んだことなど、思ったことを書いていき残したいと思います。

大学生・就活:これぞ本物!と思わせた高学歴

1.はじめに

 田舎の大企業で人事部管理職を勤める

 50代です。

 

 以前の記事で、わが社の

 「使えない一流大卒」の実例を

 書きました。

 

 それに関連して、ネットでも未だに

 「学歴フィルター」を書いている古い

 コメントがありますが、

 人事部が応募者全てをチェックするのは

 面倒なだけです。

 今頃、学歴フィルターを話題にする必要も

 ありません。

 (昭和生まれが経験した、ゴリゴリの

 学歴フィルダーではありませんよ。

 この程度を学歴フィルターと呼ぶのも

 どうかと思いますが)

 (私たちの時代は送られてきた履歴書を、

 大学名だけを見て「採用」「面接」

 「不採用」と書かれた段ボール箱

 アルバイトなどが投げ入れてましたから。

 見ているのは、「大学名」だけです。

 これが正しく「学歴フィルター」です)

 

 

 

 今回は、「もう時効かな」と言える時期に

 来ましたので、わが社に入社した神的

 一流大卒について書きたいと思います。

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スーパースターA君



 数年前に入社した、スーパースターA君

 です。



2.就活生A君の入社の経緯

 A君は、天下の東京大学を卒業して、

 アメリカの○○大学をさらに卒業しました。

 日本のエリートだけではなく、世界的な

 エリートです。

 

 そんな彼がアメリカで就活をして、

 年収3000万円の契約で内定が出ていた

 そうです。

 

 しかし、アメリカの過酷な雇用環境が

 自分の性格に合わないと判断し、

 卒業後帰国。

 約半年の日本での就職活動を経て、

 東京に本社のある、名だたる一流企業の

 内定を蹴って、地元であるわが社の

 最終面接を受けて「採用通知」を

 受け取りました。

 

 

3.A君の希望部署と新入社員研修

 A君は、経済学や経営学に関心があった

 ため、「経営企画部」を希望していま

 した。

 

 経営企画部部長に話すと、「うちの部署

 では、手に余らないか?」との回答。

 拒否はしていないので、人事部採用

 グループは、「では、経営企画部で。」

 とゴリ押し。

 

 入社後、新入社員研修(合宿と現場研修)

 を経て配属されました。

 (一流大学卒が泣きを入れてくる、

 製造現場の研修です。)

 

 現場の声も上々で、現場に溶け込む勢い

 だったそうです。

 (現場で「高学歴は体力が無い」という

 常識を打ち返して、フラフラになりながら

 も、汗だくになりながらも、残業もして

 休日出勤もして、現場に貢献したそうです。

 そのため、現場の人たちは彼を認めた

 のだそうです。)




4.部署配属

 新入社員研修も終え、A君の希望通り、

 経営企画部へ配属されました。

 ここからさらに、約半年間の配属研修を

 受け、独り立ちしていきます。

 (ここまで手厚い研修していますよ。

 約1年です。

 「ものづくりは、人づくり」

 

 配属後、ベテランの教育係が教えて

 いましたが、とにかく吸収力がすごい!

 配属研修の半分3か月ほどで部署の仕事

 の基本を覚えてしまったようです。

  スケジュールが半分巻いてしまった

 ので、忙しい課長職を飛び越えて、

 部長直々に仕事を渡したそうです。

 

 サクサクとこなしていき、1か月もすれば、

 渡す課題を半日、1日でこなしてしまい、

 とうとう「フレックスで帰っていいよ」

 と言われる凄さ。

 

 ここからが、「本物」と言わせる

 「一流大学卒」の凄さ。

 

 

5.A君が取った態度

 自分の仕事を早々に片付け、周りの先輩に

 「何かお手伝いすることはありますか?」

 と聞いて回り出しました。

 

 すると経営企画部の残業時間が少しですが

 減りだしました。

 

 さらには、経営企画部長と財務部長の

 許可を得て、本人が関心のある財務に

 手を出し始め、隣の部署の財務部にも

 「何かお手伝いすることはありますか?」

 と聞いて回り出しました。

 

 財務部でも、お手伝いをし出すと、

 遠慮がない「人事部」女性陣は、

 「○○君、こっちも!」と言い出す次第。

 (やばい。バレるとまた女性陣に怒られる)

 

 私が人事部に配属された時に、部下に

 「何で○○がうちで仕事してるの?」と

 聞いたぐらいです。

 

 なんと労務Gのプロジェクトで使う

 模擬システムをプログラムしていた

 ようです。

 (え! 情報システム部に発注出して

 いるんじゃないの?)

 

 A君は、プログラムも組めるようです。

 

 もっと恐ろしいのは、経営企画部が

 取締役会に提出する資料の情報を

 集めるために、一応世界メーカなので、

 ライバル企業のHPなどを検索して

 企業情報を集めて、さらに現地新聞など

 からも情報を集めて資料を作っていた

 そうです。

  ちなみに、英語だけではなく、

 スペイン語、ドイツ語などの言語の資料が

 添付されていたようです。

 (いやいや、わしもまず読めんし)

 (経営企画部部長も中身はここ数年の資料

 で最高の出来。とのこと。(部長も「わしも

 添付資料は読めん」と言ってました))

 (経済学と経営学を習得しているため

 多角的な視点での経営分析、戦略の立て方、

 財政面からのスケジューリング、人財配置

 などなど、さすが超一流大卒といわれるだけ

 の内容です。しかも新卒です❗)

 (補足すれば、A君はアメリカの「超」

 一流大学を卒業しているので、同級生は

 世界中の天才であり、言語は様々だそうです。

 A君も彼らと会話をするために多言語を

 習得したそうです)

 

6.A君の人格

 まず世界的に見ても「高学歴」。

 

 しかし、仕事を終えても周りに気が使える。

 

 また、失礼な人事部女子の発言にも、

 ニコニコしながら対応する人柄の良さ。

 (人事部女子からは、ふっくらした体形の

 ため、「くまさん」と呼ばれています)

 

 高学歴を鼻に掛けない。

 

 数年経ちますが、化けの皮がはがれないので

 「本物」という核心が本社内に広がってきて

 「後の社長」と言われるぐらいになって

 います。

 

 我社は製造メーカーなので、何かあれば、

 本社勤務でも製造現場に入りライン作業を

 します。

  それにもA君は自分がまだ若手なので、

 率先して現場に行きますと手を上げます。

 

 そんなA君ですが、飛び級の出世も断り

 ましたが、昇格昇進規定の最短での出世は

 しています。



7.まとめ

 これぞ一流大卒の見本!ですね。

 (何人分もの仕事を何食わぬ顔で

 こなしていきます。)

 

 正しく、A君が10名もいれば、わが社

 は、20年は安泰ですよ。

 (A君が50代で社長となり、20年間

 リーダーとして指揮してもらえば)

 

 そうはいかないのが、世の中。

 「使えない一流大卒」今年もいるようで

 人事部採用グループのGMが胃を痛めて

 います。

 (世間知らずのおぼっちゃん、

  おじょうちゃんの入社です)

 

 入社すれば「どこの大学か」なんて

 関係ないから。

 

 「会社の売上・利益」に貢献できる

 社員が「一流」なのです。

 

 変なプライドを社会人になっても誇示

 する新卒には毎年悩まされます。

 (その部署の管理職、組合執行部、

 人事部、本人と交えて、話し合いを

 何度か持ちますが、駄目なら契約終了か

 「解雇」です。周りに迷惑です。)

 

 是非、一流大学卒の皆さん、

 入社後は仕事ができるかで出世が決まる

 ということを自覚しましょう。

 大学名は、採用通知が来たら心の

 奥にしまい、意識を変えましょう。



  以上、部下のみこしに遠慮しながら

        乗らしてもらっている管理職より