coffeebreak15’s blog

今までの経験や学んだことなど、思ったことを書いていき残したいと思います。

雑談:無知の「知」

 

1、はじめに

 先週、知り合いの社長さんのお誘いで ある経営者の講演を Webで視聴しました(無料です)。

その経営者さんは有名らしいのですが、私の勉強不足で知らない方でした。 300名以上の参加があり多くの方の視聴があったようです。そこで仮に講演者をA社長としますが、生い立ちから成功に至るまでお話しされ、そのポイントを最後に話されてました

その講演会は、要するに「会社経営に対する勉強会に高いお金を払って 入りませんか?」というものでした。(よくある手法)

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有名らしい経営者の講演



 

2、講演内容のポイント

 私の記事を読んでらっしゃる方はわかると思いますが、私には特に何も感じませんでした。 話の流れとしては、若かりし頃学校を卒業し社会に出て、会社を起業し失敗しそこから学び、また失敗しまた学び成功したという七転八倒の人生論でした。

 最後に、その失敗から学んだもの、成功に至るまでというようなポイントを話されていました。

 

3、よくあるエンターテイメント

 まず本人が社会に出た後に何度も失敗を繰り返したという「事実」の部分。この部分は確かに本人しか経験できないので聞くに値する部分ではありました。面白い人生(=話題性がある)、というぐらいです。

 ただ最後のまとめで出てきた「ポイント」やどういうことを高いお金を払って「学ぶ」のかというのは、私が大学の経済学部で学んだことがほとんどです

 

 何も珍しいことを言っていません。

 30年以上経ってますが、新しい事は何も出てきません

 

 それなのに「高いお金を払え」と言っているので、そんな高いお金を払うぐらいだったら、専門書を買ってきて、頭の良い友人と議論をして学んでいた方が全然安く済みます。

 理屈面は、専門書の方がまとまっています



4、 無知の知

 どうもそのA社長さんは、経営学を学んだことがないようです(今なら、MBAが取れる大学院がありますよね)。講演の中で 何一つその部分は出てきませんでした(大半は、学がない人の話。つまり、感情論。ムカついた、むちゃくちゃ頑張ったなど。数値は?)。そもそも自分は社会に出て、知らないことばかりだったという発言もありました。

 確かに、経歴を見ると 私が俗に言う馬鹿=勉強をしない人です。「無知」で終わっている人です。

 私の友人や私の周りの人は、無知の「知」に注意する人がたくさんいます。つまり、私は何も知らない、分からない という前提で 色々と周りの友人や知人、知り合いに「これでいいのか、何か問題ないか?」と常に尋ねる人脈を持っています。

 つまり、A 社長はその疑問符も持たず、社会に飛び出て会社を作り、相談する人脈もなかったということです。

そんなリスキーな人から、教えてもらう必要などないですけどね)

 

5、 転ばぬ先の杖

 A社長のように無駄な人生を送るぐらいなら、そもそも勉強をして先に知識を入れておけば、被害も最小限に治まったはずです。それは賢い人と馬鹿な人(= 勉強しない人)との違いだと思います。

 また、講演の最後に話していることも勉強していればそんなこと知っているはずです。300名ほどの中でもポツポツ画面が消えていったり、人数は減っていきました。

 それはそうです。当たり前の事言ってるだけですから。しかし、私を誘った社長は感動し勉強会に高額なお金を払って参加するそうです。 

私も止めました。しかしよくあるエンターテイメント性に心打たれてしまい、高額なお金を払うという、もったいないことをしています。

 詐欺ではないですが、当たり前のものになんでこんな高いお金を払うのかという、疑問符は今でも消えません。その後、友人知人の何人か聞きましたが、関東や東京ではそんなのいくらでもあると言ってました。

 私を誘った社長のようにエンターテイメントのお金の稼ぎどころを、よく理解していないからあんな高額なお金を払う。まあ本人も納得済みなので良いかもしれませんが。

もったいない、としか思いません。

 

6、 経営のPOINT

 よくある有名な経営者の講演、高いですよね。安くても、勉強会や交流会に参加しないか、と誘われるのは 東京ではよくあるみたいです。

 でもよく考えてください。大学という研究者がたくさんいるところの経営学の教授がうまくまとめていますよ。

 講演で聞くのは エピソードだけです。

 聞いたら終わり。

 その方の、経営学では「当たり前の経営哲学」を聞いたって、あなたの会社の状況に、あてはまりませんからね。

 自分で解決するしかありません。それが解答です。

 「だから経営は難しい」と 友人·知人の社長も言います。理屈なんてどこにでも書いてありますよ。

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まずは、「経営学」と昔の偉大な経営者から学ぶ



 

7、まとめ

 経営のノウハウは、経営学の本や経営学部の教授の論文にまとまってます。講演をする社長は、昔で言う松下幸之助や井深ひろしなどの本を読んで、自分で考えをまとめているだけです。そんなまとめは大学の教授がやってます。研究者ですから。

 高いお金を払うぐらいだったら、昔の経営者の本を読めば同じことが書いてありますよ。だから、大学で経営学を学んでいる者としては、聞くに値しないということです。

知らないから高いお金を払う。

それは「無知」です。

 

 私の周りでも起業した人はたくさんいます。彼らに聞いても、いくつも講演を聞いたが結局は同じこと言ってる、つまり理屈は同じ。

 あとは自分で経営者として、必死に考えて、自分の会社の経営状況にその理屈をどう使うか。これは本人=経営者しかわからない、という結論です。

無駄なお金と時間を使うのはもったいないですよ。

 

(追記)
友人( 交流会などを催すイベント会社の役員)から面白い情報をいただきました。

このような勉強会や交流会は、大都市ではいくつも開催されているみたいです。

 大きく三つのタイプに分かれるそうです。

 一つは、経営学を学んでいる方々が、さらに自分たちの新しい考え方を議論するために集う高度な交流会です。

 二つ目は、「経営者は孤独」ということで、経営者同士集まって、弱音や心配事を聞いてもらうという会だそうです。大体そういう会は会議の後に飲み会が付いてるそうです。楽しそう。

 そして最後は、勉強しない人たちの集まりです。私が書いた上記の記事のような、勉強せずにお金を払って 「私も一流の経営者になった」気になるという会です。

 なるほど、学習しない経営者さんたちをターゲットに、会社の経費として 高額な研修費を払ってもらうという 商売、ということですね。
 最後のような交流会や研修会が一番利益率が高いそうです。学ばない経営者が多いので、このようなイベントの 利益計算も そこそこしかできないから、対して疑問に思わず高額なお金を払ってくれるようです。
 まあ骨董品と同じようなもので その値段が高いか安いかは本人の価値観ですからね。