coffeebreak15’s blog

今までの経験や学んだことなど、思ったことを書いていき残したいと思います。

子育て:高卒ドリーム

1.はじめに

 前回の続きです。

 偏差値60もない大学(二流大学)進学よりも、工業高校を卒業して大手メーカーに就職、を勧める実例を今回はご紹介したいと思います。

 

 私は、田舎の大手メーカーに務める50代です。

 

 田舎者で、同級生や先輩・後輩が、「二流私立文系大学・三流大学に進学した場合」と「工業高校(機械・電気・化学など大手メーカーが欲しがる学科)を卒業した場合」をヒアリングしましたので書いておきます。

 

 この記事は、私の住む地方の田舎の実例です。

 皆さんの地元でも、同級生が二流以下の大学へ進学して、今どうなっているのか、または、工業高校・商業高校・農業高校・水産高校などを卒業していまどうなっているのか、実情を本人に聞いて確認して、その「教訓」を子育てに活かしましょう

 直接本人に聞かないと、細かい事情はわかりませんよ。

 どういう経緯でそうなったのか、特殊なら除外しないといけないので。

 しっかり、親御さんの人脈をたどって、本人に聞きましょう。

 

2.中学の同級生の例(工業高校)

 田舎の公立中学で友達だった二人の例です。

 二人とも中学での成績は、中の上。

 普通科に行けましたが、その先が乏しいことと、大学へ行き、更に勉強するのは嫌だということで、地元一の工業高校の機械科へ進学しました。

 ふたりともスポーツに励み、成績は中の上。

 

 そして、就職。A君は、大都市近郊の皆さんご存知の世界メーカーに就職して、今や次長です。年収1000万円を遥かに超えています。

 私も大手メーカーに大卒で入っていますが、すでに万年課長の位置を確立していますので、年収で負けています。

 そう、メーカーは、高卒の方が圧倒的に多いので、人事制度も高卒に合わせてあるケースが多い。仕事を早く覚えて行けば、普通に出世していきます。

 また、A君はリーダーシップが中学時代からすでにあったので、高校の部活でもまとめ役となっていたようです。

 その才能が、就職先で高く評価されたのだと思います。

 

 もうひとりのB君は、運動神経抜群でレギュラーだったようですが、リーダシップが飛び抜けてあるというわけではない。

 それでも、A君とは別の大都市近郊の大手メーカーに就職して、今や係長だそうです。

 大手メーカーの係長なら、年収1千万円コースですから、彼も高卒ドリームを手に入れていますね。

工業高校を卒業して、賢く大企業へ就職!




 

3.二流大学へ進学した例

 私が最近直接聞いた範囲での成功者は、高校時代の後輩で偏差値50台の二流私立文系大学へ進学したC君の例です。

 C君の進学した大学は、確かに一流企業への就職実績はありますが、卒業生のほんの一部殆どは、中小企業バブル崩壊後の就職のため、ほとんどブラック企業への就職しかありませんでした。

 C君も、そのままブラック企業へ就職して、耐えきれず結局退職

 二流大学卒で短期間で退職しているため、まともな就職先はなく、フリーター

 その後、月収がいい大手企業の季節工へ応募し、採用されました。

 毎月数百人採用されては、辞めていく、メーカーの過酷なライン作業です。

 過酷とは、前述したようにスポーツで鍛えた肉体がなければ、一日中の立ち仕事や荷物の積み込みや荷降ろしなど、身体を鍛えていなければ耐え切れないと言うことです。

 私も現場応援でたまに行きますが、最初は体が悲鳴をあげます。

 筋肉痛が何日も続く。それに耐えきれず、季節工は辞めていく。

 でも、続けていればある時から体が、上手な使い方を覚えてくれるし、必要な筋肉もついてくる。私は、ある意味、筋トレ感覚です。そう思えば、体が健康的になっていきます(笑)。

 当然ですけど、安全衛生法など遵守していますので、法令違反の仕事はさせていませんからね。まとまった量があれば、フォークリフトで行いますが、チョトだけのことなら手作業です。

 

 C君は、なまった文系大学の肉体に、ブラック企業時代に受けた精神的苦痛も引きずりながら、数年間勤め上げ、契約更新を勝ち取り、更には、「正社員登用試験」の職場推薦まで勝ち取りました。

 機械学について、高卒レベルの知識を得るために、上司である主任や係長に勉強方法を聞いてコツコツ勉強してきたかいもあり、無事3回目で合格したようです。(そう簡単には、受かりませんよ)

 すでに30歳を超えていたようです。

 それでも、中小企業から脱出ができ、ブラック企業の扱いとは全く別世界の、大企業でメーカーの従業員待遇を手に入れました。

 「もう二度とこんな待遇が良い会社には就職できない」と心に誓い、20年ぐらい務めています。

 結婚して奥さんもでき、子供もでき、有給を使って家族で旅行を楽しんでいるようです。

大企業へ就職して家族と旅行

 

 

 C君いわく、「中小企業では、有給を取る雰囲気がない。しかし、大手メーカーは、労働組合があるので、有給消化を後押ししてくれる。また、今の会社は、良い人材を集めるため「ホワイト企業」をアピールし、有給取得率を会社目標に入れています。

 遅くに正社員になったので、なかなか出世できず、いまも平社員ですが、ブラック企業ではありえない、待遇を受けているので定年退職まで絶対自分からは辞めない」と言っていました。

 

 このような事例は、専門学校卒でも聞こえてきます。

 ある意味、大手メーカーの季節工のような一時的な契約社員で、自分をアピールして「正社員登用試験」を勝ち取る道があります。

 しかし、過酷です。(最初に季節工で採用されてから、5年〜10年かかります。それだけ、試されるということです。)

 

 それなら、最初から工業高校の機械・電気・化学などの企業から人気の学科を成績上位でかつスポーツの部活で活躍していれば良かっただけです。

 そうすれば、日本中の大手メーカーから推薦状が高校に来るはずなので、それに応募すればいい。よっぽどのことがない限り、就職できますから。

 そうすれば、「高卒ドリーム」に乗っかれます。

 

 (大手メーカーは、中小企業とは違います。メーカーなので一工場数千人が勤務しています。そのため、食堂もデカく、数百人が同時に食事できます。また、それだけの人数が食べるので、提供する業者にもこちらの要求を強く言えます。従業員アンケートを毎月行い、食べたいメニューを提示して作ってもらう。美味しくなければ、店長・料理長を変えてもらう、などかなり融通が利きます。また、工場ごとにいろいろなサークルやクラブがあり、皆さん同じ趣味を持つ者同士、先輩・後輩、上司・部下を離れて休日に趣味を楽しんでいます。釣りサークル、温泉サークル、バーベキュークラブ、料理教室などそれぞれ楽しんでいます。数千人の工場ですから、いろんな趣味の方がいます。また、地方から来た高卒なら、社員寮に住みますが、巨大なマンションです。そして、家賃も格安、田舎なので遊ぶところもない、そのため、貯金がどんどんたまる子が沢山います。親に仕送りをする子、ひたすら貯金をする子、釣りなど趣味にお金をかける子いろいろです。その中で車にお金をかける子は、高級車に乗っています。寮の駐車場にチラホラ高級車が止まっており、車でのドライブサークルの子たちです。まあ、田舎の田舎に寮があるので最低でも原付ぐらい買わないとどこもいけなくなります(泣)。診療所も工場内にありますから、診療時間なら診てもらえます。私も冬によく風邪をひくので本社工場の診療所に行きます。 このように、大企業のメーカーには、いろいろな楽しみがあります。 私は、商社や証券、コンサル会社より、楽しいと思っています。 大学の同級生の話を聞く限り、結構精神的にきつく、学閥もかなりシビアなようなので・・・。)

 

 

4.まとめ

 上記は、実例です。

 前から書いているように、「無駄に大学進学しない」ということです。

 そして、「勉強に才能がないのなら、無駄に普通科に進学しない」ということです。

 偏差値60以下の大学なら、理系だけです。機械・電気・化学・建築など、企業に人気の学部だけです。文系はいりません

 

 私は、大卒で大手メーカーの本社に採用されましたが、まず採用枠が少ないので激戦です。東大・京大・早稲田・慶応という、田舎者でも知っている「一流大学」でも面接で落ちます。私は、それなりの偏差値60台の国公立卒ですが、採用されました。

 それだけ、大卒から大手企業は激戦なのです。

 

 それなら、県下一工業高校を成績上位で卒業して、部活もしっかりして、大手メーカーに就職したほうが、よっぽど楽です。成績中から下は、町工場になると思いますが・・・。

 優遇されるのは、県下一の工業高校の成績が半分以上。県下2番手以降の工業高校なら、上位2割程度とだんだん厳しくなってきます。

 工業高校もブロンド力です。

 

 工業高校の就職先は、勉強の成績や部活での成績で一気に変わりますからね。落差が激しい。それは、当然ですが、英語ができなくても、機械や電気などの専門知識の成績がよければ、企業としても採用する価値があるからです。専門知識の成績は、トップレベルでないと採用を勝ち取ることが難しいということです。

(もう一度書いておくと、県下一の工業高校で専門科目の成績が上位で、全体の成績も半分以上なら、大企業の推薦状が貰える可能性があるということです。もちろん、スポーツ系の部活でレギュラークラスですよ。先ほど書いたように肉体労働が10年ほど続くので、文化系の部活では体がもちませんから。10年ぐらい経てば、管理監督職の試験が始まり、ライン作業から離れ事務作業で机に向かえる時間が増えてくるということです。つまり、肉体的に休憩できる。しかし、社内成績が優秀でないと、ズーッと平社員でライン作業です。

 50歳ぐらいになれば、ラインを外されて、周辺作業に移っていきますが、それでも平社員は肉体的に大変です。だから、社内研修を受けたときにその内容を早く理解して、現場で実践して、有能さを上司にアピールしていき出世を狙うのです。アピール下手なら、出世の機会がなかなか回ってきませんよ。現場の係長の下には、部下が数百人いますから、アピールしなければ埋もれます。

 ズーッと平社員でも、自分の趣味を満喫している方もいるので、考え方次第だと思います。例えば、わが社のある現場の50代の平社員は、奥さんが喫茶店を経営しており、その店を使ってたまに夜スナックのマスターをしています。もちろん、昼勤務の時だけですけど。地元の幼馴染やその奥さん、後輩などが来る顔見知り限定の店だそうです)

 

 まあ、この点は、高校の指導科の先生も心得ているので、専門知識が無い生徒を推薦してきませんから。

 また、私の会社は地元では老舗メーカーなので、近隣の工業高校に至るまで、何十年にも渡り一定数採用し続けています。

 高校からの無理を聞いて、採用したり、逆に会社の無理を聞いてもらい、多めに推薦してもらったりと、お互い様の関係にあります。

 そのため、他の地域にある企業より優先して推薦をもらえる環境にあります。

 

 この地域の他の大手メーカーとも人事交流はあるので聞くと、やはり大手メーカーは工場に多くの人材を採用するので、全国の工業高校を周り、いい人材を推薦してもらっているようです。

 うちの地域でも少子化の影響で、近年一つ工業高校がなくなりました。

 バブル崩壊あたりから、近隣の工業高校へ推薦の打診をしているようですが、すでに都市部のメーカーが足繁く通っているようで、なかなかトップクラスの生徒の推薦は取れないようです。

 

 勉強が苦手なら、次の勝ちパターンに切り替える。

 

 勝ちパターンを見つけるために、

 元データを取得して、正しい分析方法で分析し、評価する。

 

 うわさ話やネット情報にかき回されずに、自分で直接本人などに聞いて正確な情報を入手する。

 

 昭和生まれの私から、

 「日本は、貧富の差が大きくなっています

 昭和時代のような、「日本国民 中流家庭」というような時代ではありません。

 また、情報が溢れています。人の話を聞いてもそれが正しいのかどうか、「確認作業」が必要です。

 判断を誤ると取り返すのに倍以上の労力と時間がかかります。(上記3の二流大学へ進学してしまった場合のようにかなりの労力と時間を使います。しかし、途中で諦める方がほとんどです。そんなことなら、最初から10代の頃から、人生設計を緻密にを行うほうがいいと思います)

 正解はないので、元情報を収集して正確な手法で分析して、判断するしかありません。

 誰も本当にいい話は、教えてくれません。

 

 自己責任ですから。



 お子さんが、幸せな人生を送れることを願っております。

 (うちもそうですけど・・・) 

 

(追記)

 コメントで 感想をいただいている皆様。 一読いただきありがとうございます。是非皆様の子育てにお役に立てればと思い書いております。これからも、よろしくお願いします。

 

 またコロナが蔓延してきましたね。さらに「サル」、「ケンタウロス」。

 ラインが正常に動かない・・・。