coffeebreak15’s blog

今までの経験や学んだことなど、思ったことを書いていき残したいと思います。

大学受験:社会の現実としての「学歴フィルター」

1.はじめに
 高校生の皆様。
 そして、高校生をお持ちの保護者の皆様。

 ネット上で
 「学歴フィルターにかからない大学一覧」
 が出ています。

 これらの大学が、正しいかどうかは
 採用する各社の事情があると思いますが、
 おおよそ この通りだと思います。

 つまり、大学4年時に企業に応募をしても
 企業側の採用担当者のPCにある
 「学歴フィルター」という『ボタン』で
 瞬時に振り分けられてしまうということです。
  この学歴フィルターにかかれば、
 セミナーや会社説明会には参加できず、
 面接にもたどり着けず、、、
 などなど、不利益が多くなります。

 今回の記事は、この「学歴フィルター」
 関する内容です。

 私は、田舎の大手企業に勤める
 人事部 管理職です。


2.学歴フィルターにかからない大学
 某サイトに、「学歴フィルターにかからない
 大学」とあり、内容を見てみました。

 「確かに!」と思いましたので、
 上げておきます。一例です。

旧帝国大学 7】日本を代表する難関大学
東京大学京都大学(日本のツートップ!)
北海道大学東北大学名古屋大学
大阪大学九州大学

(この7大学に合格すれば、就職時に面接までは行けますね)

日本の難関国立大学 旧帝国大学

 

国公立大学 17】
一橋大学東京工業大学(最近の「東京一工」)
電気通信大学東京農工大学(理系)
筑波大学埼玉大学千葉大学横浜国立大学
首都大学東京横浜市立大学名古屋市立大学、
大阪公立大学神戸大学
お茶の水女子大学奈良女子大学(女子大)
東京外国語大学(外国語)
東京医科歯科大学(医学系ですが・・・)

【私立大学 16】
早稲田大学慶應義塾大学上智大学
東京理科大学早慶上理
学習院大学明治大学青山学院大学
立教大学中央大学、法政大学(GMARCH
関西大学関西学院大学同志社大学
立命館大学関関同立・KKDR)
国際基督教大学ICU)、芝浦工業大学

私立の有名大学

(わが社の事情からみると・・・
「入っていない大学」
 広島大学岡山大学などの有名国立大学。
 名古屋工業大学豊田工業大学
 豊橋技術科学大学九州工業大学などの
 理科系大学。
 滋賀大学などがありませんでした。

 国際教養大学東洋大学近畿大学など最近名前が出る大学も書いてありませんでした。

 (この点からも大学受験予備校の情報とはだいぶ違うということが分かります。

 予備校は目指せ首都大学東京とか、目指せ芝浦工業大学など言っていますか?

予備校は、近畿大学東洋大学国際教養大学を目指せというかもしれませんが、会社の採用担当とは言ってることが違うということです。

予備校は大学の入り口 しか気にしていないということです。 出口は知りません と言っているようなものなので、注意が必要です)

(会長、社長、副社長、人事担当役員の出身大学が上記にない場合、◯◯大学も学歴フィルターに追加します。採用担当者の忖度です。過去には工業高校出身の社長がいたので、採用グループ内でかなり議論があったようです。 会社の役員になるには、会社に入社してからの「実力」ですからね)

 

 上記の40大学に入っていない大学を
 目指す場合は、就職活動時に注意が
 必要ですね)

 

 

3.学歴フィルターの使い方(人事部目線)
 私の勤務する会社は、メーカーです。
 私の記事では、以前から書いているように、
①学歴フィルターを使うのは、主に「文系」。
 つまり、「事務職」の応募で使う。
 そもそも、文系が応募する「事務職」の
 採用数が少ないのに、大量の応募があるので、
 一旦足切りする目安として使います。
 理由は、全員面接できない。
 全員セミナーに呼べない。など
 研究職に応募する理系学生には、
 まずフィルターを使わない。

理系は有利

 

②上記の大学の応募者は、「仕事ができる」
「推定」が働く。
 特に、上位の国公立大学生は、
「コツコツ勤勉」のイメージが社内、
 特に会社幹部にある。

③そもそも、上記大学の卒業生が社内に多い。
 リクルーターになり、後輩をスカウト
 してくれる。

 ということから、わが社で「学歴フィルター」
 は、「事務職の応募者」に対して
 主に使っている。

4.学歴フィルターがある以上・・・
 上記大学以外の文系なら、
①そもそも大学進学せず、高卒で公務員。
②理系の専門学校で電気などの資格を取る。
③もっと以前に見切りをつけて、「工業高校」
 などで専門性を身につける。
 食っていける技術を手に付ける。

三流大学進学より、高卒で「手に職」

 

理系でも、大学偏差値が55も無い理系なら、
授業内容や研究内容に?を持たれてしまう。
特に、私立の理系は、施設や設備面で?。
つまり、人事部に対する「理系の就職時の
優位性」も薄らいでいく。
 
5.まとめ
 事実として、「学歴フィルター」があること
 は、以前に明らかになりましたね。

 学歴フィルターに疑問を持つ方もいますが、
 一流企業・大企業・ホワイト企業は、
 大量の応募があるのです。
  その応募者に対して、一人一人丁寧に
 書類審査する人手も時間もない。
  また、短期間にその応募者の「将来性」
 まで評価できない。
 「人としての価値」は、みな同じ。
 しかし、「経済的価値」は、人それぞれ違う。
 会社としては、「この応募者が将来どれだけ
 稼いでくれるか?会社に貢献してくれるか?」
 を短期間に判断しなくてはならない。

 ある意味、「賭け」です。
(採用して、20年後せめて「管理職」に
なっているかもわかりませんよね。
 期待通り成長してくれるのか、わずか
数回会うだけではわかりません)

 しかし、社内のデータ上でも、上記のような
上位大学であれば、誰かが「取締役」になり、
社長になり、会社を引っ張ってく。
 そのため、レベルの高い大学生は、
「採用する「賭け」をする価値がある」
 と判断するのです。

 それ以外の大学では、うちの会社の長年の
実績から、「取締役に何人もなっていない」
ので、採用を見送っています。

ということは、ある意味判断が付かないので、
「学歴フィルター」という単純なボタン一つ
で、応募者を選別しています。

 会社によって、その分類はいろいろな
ようです。
 わが社の場合は、メーカーのため、
文系に厳しく理系に甘い設定です。

 人事会議で、来年の採用数が決まれば、
それをもとに「フィルター設定」をし、
外注業者(面接専門会社)で一次面接が
始まります。

 このような社会の仕組みがあるので、
一流企業・大企業・ホワイト企業
就職したいのであれば、理系を除く
上記40程の大学(文系学部)以外は、
行く価値を吟味する必要があります。
 一流企業・大企業・ホワイト企業以外で、
労基法など守った上で年収1千万円を超える
ことが可能なのか、しっかり調査して下さいね。
 また、従業員教育や福利厚生など約40年
勤務するので、それだけ充実している企業
の面接に、上記大学以外たどり着けるのか?
私は疑問です。

 以前にも書いた通り、一般的に大企業と
中小企業の差は歴然です。
 大企業は従業員数が1万人もいれば、
スケールメリットがある。
 巨大な食堂で、500円も出せば、
腹いっぱいになる社員食堂。
 生命保険、家族旅行、自動車保険など、
従業員割引が効く。
 一例で、大手旅行会社と会社が提携するので、
飛行機代も安い、ホテルもワンランク上、
割増無しでオーシャンビューの部屋、
家を買ったり車を買う時でも銀行でお金を
借りる時の審査は、ほぼスルー
(会社名の信用度と平均年収が高い)。

 このように大企業は、スケールメリット
使えるので、約40年このメリットが使える
かどうかで、生涯賃金にさらに上乗せして
収入が増える価値になる。
 中小零細では、外食になり、ランチでも
1000円近くの支出になる。
手弁当という方もいるが、朝の負担がある。
そのため、我が家では、弁当が作られず、
自動的に食堂です。妻は、子どもの分しか
作らなかったので・・・
 「食堂あるよね。安いよね。じゃあ、
弁当いらないね」・・・「・・はい」)
 旅行も生保もスケールメリットが無いので、
通常料金。
 年収も大して上がっていかないので、
生涯賃金は差が開くばかり。

大企業と中小企業の生涯賃金格差は大きい


 学齢フィルターの内容、つまり大学名が
明らかになったので、偏差値表との睨めっこ
も少なくなると思います。

 大学名をみて、次に偏差値表でどれぐらい
学力を積み上げないといけないかが
わかるので・・・。

 私の記事では、大学800校のうちの
100ぐらいが上位大学と書きましたが、
 実社会(他企業)は、40校でしたね。
 もっと現実(大企業全般)は厳しいようです。

 高校生で大学へ進学して大企業に進みたい
方は、よく大学名を覚えておいてください。
 これ以外は、大企業の面接までたどり着く
のは難しいということです。


 以上、「学歴フィルター」という
「社会の現実」を書いてみました。

 

 コロナが落ち着いて、透明のアルミ板や消毒液も撤去されてきたなー。衛生部の皆さん、お疲れ様です。