1.はじめに
前回の続きの第3弾です。
対象は、高校の偏差値が50台(50〜59)の方に向けて書いています。
偏差値50台の公立高校は、数学Ⅲを始めるのが高校3年など遅いので、大学受験に間に合わず、「浪人覚悟で理系受験」になってしまいます。そのため、教科書だけでも先取りで勉強してください。
前回までのポイントは、
①大学受験のネット情報は、文系志向が強い(例えば、英語の勉強法)。しかし、社会にある会社は、「理系の就活生」を求めている。社会人が読む情報誌「東洋経済」のデータでも明らか。ネット上の大学受験村の文系志向につられて間違った選択をしないように。
②偏差値50台の高校に通うなら、第一にまず国語力をつける。
例 英語の参考書ヴィンテージを何日で終わらせますか?
世界史の教科書は、1週間で読んで理解して、共通テストは8割以上取れる。
これが、受験偏差値65以上の国語力です。速読ができ、読み間違いもせず、重要ポイントは、読みながら頭の中で整理していけるのです。
現代文重視型の勉強法(受験の基礎固め)は、前回の記事にリンクを貼っていますので、ご参考にどうぞ。
③理系進学のため重要なのは、「数学」。1A、2B、3まであります。
3のボリューム感は、1A+2Bぐらいあります。先取りが必要です。
今回の記事は、理系進学の要である「数学」の基礎を理解する方法をいろいろ提案したいと思います。偏差値50台なら、基礎固めが重要です!
(教科書レベルの基礎が固まった段階で、肩慣らしで「入門問題精講(基礎の確認)」→「基礎問題精講(共通テストレベル)」→「標準問題精講(個別試験レベル)」とレベルを上げて問題演習をしていきましょう。偏差値50~60ぐらいの理系大学なら、このレベルまで引き上げる必要があります。偏差値50台の高校に通っているなら 青チャートを3冊なんて、やりきれないですよ。他の科目ができなくなります)
書く順番は、①中学数学までは得意だったが、高校から不安になってきた。②中学数学も不安。③小学校の算数(特に図形)も不安が残る、という順番です。
数学は、小学校の算数から繋がっています。そのため、先取りをして全体像を把握することで、三角比(数学1A)→三角関数(数学2B)→微分積分(数学3)など発展していく先が見えるのです。三角関数を理解する過程で、三角比がより理解出来たり、微積分を理解する過程で、三角比や三角関数が理解出来たりと繋がったりします。
だから、早めにザッと「教科書」程度は、読んでおくのです。
「啓林館」で、次のものをネットで検索すれば算数から数学に至る樹形図が出ています。
「新学習指導要領における算数・数学内容系統一覧表」
どうしても数学がうまく理解できないのであれば、この樹形図でどうやって戻っていけばいいかわかります。
また小学生の算数から大学受験の数学に至るまで、これで串刺しにして勉強することができます。数学3まで一周教科書を終えてしまえば、後は問題演習で 数1A数2 B 数3と順番に 問題演習 するのではなく、 関数だけまとめたり、数式だけ、確率と統計だけなど「分野」を分けて勉強ができるということです。ですから数一 A の2次関数をやり数2 B の指数対数をやりというように 発展する先を理解しながら 効率よく勉強することができます。図形やグラフ関係は、重要ですね。
なお、書籍は絶版なら類似のもの、また新版がある場合もありますのでご注意を!
2.中学数学までは得意だったが、高校から不安
このような方は、大学受験サイトでも出ている「初めから始める数学シリーズ」で「まず全体像の理解」に努めてください。サクサク読めると聞きます。
それが、「さすがに簡単すぎる」という方は、「入門問題精講シリーズ」の解説を読んでみてください。
3.中学数学も不安な方
「中学校3年分の数学が教えられるほどよくわかる」を書店で読んでみてください。
中学の参考書をまたやり直すより、ポイントをまとめているので短期間に復習できます。
部活などで忙しくて時間がなければ、つまずいたところだけ復習するのもいいですよ。
4.小学校の算数(特に図形)も不安が残る方
「小中学校9年分の算数・数学が分かる本」があります。
小中学の参考書をまたやり直すより、ポイントをまとめているので短期間に復習できます。
5.まとめ
「数学」は、積み上げの学問です。高校の数学1Aが理解できないのは、中学までの数学に問題があります。
例えば、小学校の図形でつまづいていれば、中学の図形、高校の三角比、三角関数、果には微分積分などにも影響が出てきます。
数学は、小学校からの算数から繋がっています。
算数で計算が苦手なら、数学でせっかく解法がわかっても計算ミスをする。
結局、満点がもらえません。小学校の四則計算ドリルを解いて計算ミスをしないように練習してください。
(超進学校の数学が得意な生徒は、大学の数学科で学ぶ数学を独自で勉強しているので、医学部レベルの数学でも解けてしまうそうです。高校数学は、通過点ということ。大学にはさらに高度な数学があります。理学部数学科ですね)
必ず過去に戻って復習し、理解してから前に進んでください。(ハイレベルの問題を解く必要はないですよ。基礎問題を説明しながら解ければいいのです)
また、先取り学習で「教科書」は、先生に聞いて教科書販売所で2Bや3を買っても予習になるので良いが、その他の参考書はやりきれるか疑問という方は、読解力に自身があれば、社会人が読むような本があります。
「学びなおし中学・高校の数学」 すべてを網羅しているわけではないですが、高校数学の概要を俯瞰できます。(これからこういうことを学ぶのか)
理系学生として一流企業や有名企業へ就職して、ゆとりのある社会人生活を送るために、まずは「数学」。
特に中堅以下の私立文系の就活生は、十年以上も前から余っています。
会社(我社はメーカー)の人事部として、文系学生は要りません。特に数学ができない私立文系の就活生は要りません。(例えば、数学の確率と統計。マーケティングでも使いますよ。カイゼンで使う科学的分析で数学は使います。数学ができなければ仕事についていけません。私立文系なら経済学部以外は、数学を使ってないと推測できますから。経済学部生でも数学を逃げたかどうかは、成績表でわかりますからね)
(オマケ)
理系受験生で、英語旋風に巻き込まれて不安な方は、「中学・高校6年間の英語をこの1冊で復習する」があります。
高校で学ぶ英語をザックリと学び、中学英語の復習もできます。
英語の基礎固めや先取りで使えます。
私の時代には、こんなわかりやすく解説した本は無かった・・・。