coffeebreak15’s blog

今までの経験や学んだことなど、思ったことを書いていき残したいと思います。

就活:人事部の学生の見方

1.はじめに

 就職活動もひと段落して卒業に向けて

 単位や身辺整理を進めている大学4年の

 冬と思います。

 私も学生時代、この時期から卒業まで

 感慨深い思いをしました。

 

 さて、来年4年生になる3年の皆さん

 

 もう一部は始めていることだと思います。

 

 今回は、人事部がどう学生を見て内定者を

 決めているか、書いてみたいと思います。

 

 一応私は、地方の大企業で人事部の管理職を

 している50代です。

 

 

 

2.採用までの流れ

 あまり細かく書きませんが、

 まず書類審査と1次面接、2次面接、最終面接で

 分けてみたいと思います。

 

 

3.書類審査

 特にSPIなど学力試験と、エントリーシート(ES)

 です。

 

 先に申し上げれば、SPIやES、1次面接は

 基本大量の応募者から「落とす」=絞り込む

 ためのツールです。

 

 SPIなど学力試験で基礎学力が無ければ、

 そもそも応募先の企業で分からないことだらけになり

 ついていけない。ということです。

 ESも同じく、幼稚な文章を書いているようじゃ、

 うちについていけない、という判断がされるということです。

 

 SPIなどは、小・中学校レベルの問題ですから、

 そもそも解けて当然、ということです。

 自分が経営者なら、小・中学校レベルの問題すら

 解けない大卒を採用したいですか?

 大学卒ですよ。

 

 経営者目線で考えて下さい。

 

 また、ESの文章も誤字(例:修める、収める、納める

 などの間違い)や、一文一意のような基本的な文章表現方法、

 さらには、誰かのまねをしたような文章などなど

 採用担当者の心を動かせないワンパターンな文章

 落ちますよ。

 オリジナルで採用担当者が「ぜひ会ってみたい」と

 心を動かせるものでないとまず落ちます。

 また、事実を述べているだけでは、「ふーん」で

 終わりますよ。その事実から何を学び、どう活かしたか

 が重要です。

 事細かに事実だけを述べられても、何も感じませんよ。

 もう一度言いますが、例文などをマネして書き直した

 だけでは、多くの応募者が同じようなことをして

 きますから、採用担当者は「またか・・・。」という

 感情を持つだけです。まず通りませんよ。

 

 経営者目線で、時間はたっぷりあるのに、幼稚な文章しか

 書けない大卒を採用したいですか?

 コピペで済まそうとする手抜きの大卒を採用

 したいと思いますか?

 

 会社の経営者目線で考えれば、どういう文章が

 良いか分かるはずです。

 (「私が社長なら、こういう大卒が欲しいなー」という

  基準です)

 

 

4.一次面接

 これは、「書類だけでは人となりがわからないので、

 一度会ってみる」ということです。

 ここでのPOINTは、①人の問いかけに簡潔に答えられる、

 ②礼儀作法が守れている(入室、着席時、言葉遣い、

 目線、身なりなどなど)という最低限のチェックです。

 面接時間内にできるのはこの程度だからです。

 

 ①については、問いかけに対して、だらだらだらだら

 話している。人事から質問事項は複数あるのに

 時間を使ってしまう。簡潔に答えること。

 ②について、特に「言葉遣い」「目線」です。

 体育会系でない学生は、時折ため口になります。

 減点されてますよ。

 そもそも入社したいのですから、敬意を払っている

 はずですよね。それなのにため口は無いですよ。

 しかも、目上の人が面接しているのですから、

 失礼です。こんなことも分からないというのは、

 「そもそも日本語力に問題がある」

 となります。(小学校で習う「敬語」です。)

 

 また、「目線」を合わせて話ができない人が

 たまにいますが、その時点で落ちます。

 「相手の目を見て話す」は、基本中の基本です。

 

 上記のように、書類を通しても実際に会ってみて

 人となりが社会人として最低限を満たしていなければ、

 落ちますよ。

 

 

5.2次面接

 大体部課長クラスになると思います。

 ここまでくると、まさしく自己アピールが重要

 なります。

 一次面接までは、減点方式でしたが、

 2次面接からは、加点方式になります。

 

 以前も書きましたが、三流大学・Fランク大学

 言われる大学へ行っていてもここまでくれば、

 あとは自分のアピール次第です。

 つまり、部課長クラス面接というのは、

 「自分の部下にしたいか」「彼・彼女と一緒に

 仕事がしたいか」「会社の社風に合っているか」

 など、学歴とは離れて評価していますから、

 まさしくどれだけアピールして、面接担当者に

 部下にしたい、一緒に仕事がしたいと思わせるか

 が勝負です。

 

 私を含め社歴が長い管理職が担当しますので、

 今まで部下を何百、何十人も持ってきた人たちです。

 そのため、数分でも会って話せば、一緒に仕事が

 したいかどうか、判断がつきます

 

 一流大学を出ていても、一緒に働きたいと思って

 もらえなければ、落ちます。

 三流大学でも、一緒に働きたいと思ってもらえれば

 次に進めます。

 学歴は関係ありません。

 

 

6.最終前の人事会議

 この時点で、候補者が絞られます。

 そして、運命の仮配属をしてうまくあてはまるかを

 人事部で立案し、経営会議にかけます。

 

 揉めるのは、部署別の補充したい人員と候補者が

 合わない時です。

 例えば、人事部に2人、としたとき「人事希望者」で

 残っているものが3人いると1人落とすことになります。

 その際に、残念ながら「学歴」が頭を出します。

 私の下につけるのなら、同じ大学、ということです。

 上司も同じ大学ということで話題もあり、職場に

 馴染みやすくなるという配属上の配慮です。

 他にもいろいろ調整事由はありますが、

 内部事情なのでここまでにします。

 (ちなみにCUBICなどの性格診断は、良し悪し無いですよ

 合う上司に付ければいいだけです。下手に細工をすると

 信頼度が低かったり、平均だらけの数値が出て、

 採用担当者に「本当か?」と怪しまれています

 

 

 

7.役員面接=最終面接

 もうこの時点では、ほぼ内定が確定しているので、

 1次面接のように、マナーを守り、簡潔に元気に

 受け答えられれば、問題ありません。

 

 例外として、上記の配属で揉め決め切れない候補者は

 役員が直接面談し決定します。

 最終面接で何の落ち度もないのに落とされたという

 場合は、他の候補者の方が役員と相性が良かった

 というぐらいのものです。

 僅差で合否が分かれただけですので、落ち込まない。

 「あの会社とは相性が合わなかった」ということで

 次で頑張って欲しいと思います。

 

 

8.まとめ

 いろいろ書きましたが、採用の流れとしては、

 第1段階が「落とすための試験」、

 第2段階が「うちの会社に合う人を選ぶ試験」

 第3段階は「役員面接は、来年からお世話になります」

 というごあいさつ程度の顔合わせ。

 ということです。

 

 その対策は、第1段階でまず落とされないこと、

 第2段階で自己アピールをしっかりして、

 「一緒に働きたい」と思ってもらうこと、

 第3段階は、普通に礼儀正しく挨拶することです。

 

 これが会社側の候補者を絞る3ステップです。

 

 すべての会社にあてはまらいと思いますが、

 大まかに言えばこの3ステップに要約できると思います。

 

 就活生の皆さん、頑張ってください!