coffeebreak15’s blog

今までの経験や学んだことなど、思ったことを書いていき残したいと思います。

たかが紙切れ、されど紙切れ

1.学校の成績と会社内での評価
 地方企業の人事部 管理職です。
 
 タイトルの「紙切れ」は、学歴の例えです。
 
 一般的に、学校の成績が優秀なら、仕事ができる「推定」をします。
 具体的には、東大・京大を卒業していれば、学部に関係なく、会社の
 どの部署に送り込んでもわずか数年でそつなく仕事をこなしてくれる、
 という「推定」です。
 
 しかし、「推定」は、反証により覆されます
 つまり、この人、仕事できないよ、という人事考課です。
 
 逆に、工場などの作業員として採用した高校卒は、利益を出せる
 仕事をするまでに、10年以上かかる、という「推定」をします。
 高校の成績も普通よりましで入社してくる普通です。
 しかし、会社に入って本人の社会人としての能力が目覚めると、
 あれよあれよと結果を出し、成績優秀で出世していきます
 
2.一流大卒のプレッシャー
 上記のように、一流大学卒は、入社して配属されれば、即戦力の眼差し
で見られます。

  仕事はできて当然。半年ほどかけて、職場研修をして、仕事や職場
 のルールなどを先輩社員が教えていきますが、「すぐに理解し、実践
 できる」という多大な期待が掛けられます

  すると、ご承知の通り、アルバイトをしていても、会社研究をして
 いても、実際に配属された職場で仕事をすぐにこなすのは、かなり
 高度な職業適応能力が必要です。

  そのため、資料を作って、と上司に言われて出てくる資料が期待
 外れとか、この仕事すぐできるよね、と言われても、要領がまだ
 つかめないため早くできなかったり、、、、で結局、高度な期待を
 外してしまうことがあります。
 
  我々人事も、あまり高い期待をしないで欲しい、あくまで新入社員、
 3年ぐらいかけて、じっくり育てる気持ちでお願いします、と部門長には
 念を押します。部門長から部内に伝えてもらいます。

  それでも、同じ机を並べる島の同僚は、高い期待を掛けてしまうん
 ですよね。
  そのため、一流大学を卒業し入社すると、そのプレッシャーを感じて
 人事のフォロー面談で泣きが入ります。

 「(一流大学を出ましたが、)
 勉強はできても、仕事ができるとは限りません
 という発言です。
 
3.お勉強と仕事
 お勉強の成績は、本人の能力のほんの一部を取り出したものです。

 つまり、学歴では、仕事のような、人間性による信頼、人脈、要領の良さ、
 フットワークの軽さ、周りへの気遣いなど「仕事で必要な能力」は評価
 できません。
 
  そのため、東大を出たからと言って仕事ができると「みなす」わけで
 はないので、あくまで「推定」をしているだけなのです。
 
  したがって、入社するまでは学歴が影響するが、
入社をすれば「実力勝負」ということになります。
 当然会社も日々激しい競争の中で戦っているので、「仕事ができる人材」に
高い評価をします(出世させて高い賃金を支払うということです)。
 
 
 
4.学歴で卑屈になる必要はありません
 高卒だろうが、専門学校卒だろうが、2・3流大学卒だろうが、
 今の会社は「仕事で結果を出す社員」を評価します。
  入ってしまえばあとは、実力。
 
5.但し書き
 ただし、一流大卒の社員が仕事で結果を出すようになると、社内で太刀打ちできません。
     無双状態、確変に入ります(笑)

  期待通り、という確定印がその社員に押され、若手のエース、
 と言われ、中堅のエースとなり、早々に取締役になっていきます。
  取締役になれなくても、経営幹部として会社の上層部に早く
 到達します。

  一流大学卒は、普通このようなエリートコースを進んでいきます。
 若いころに失敗しても、仕事の要領を早くつかむので、適応が早い。
 だから出世も早いのです。
 
  一流大卒で、高卒の年下上司がいるのは、ほんの一部です。
 つまり、一流大学を出たのに、仕事の要領がうまくつかめない社員が、
 高卒で仕事の要領をつかむのがうまくとんとん拍子で出世した上司
 をもつ場合です。
 
  以上のように、会社に入れば、仕事ができるかどうか、で判断され
 学歴は仕事の成果に隠れてしまします。